<登山で何人もの死を近くで感じ、阪神大震災を京都で経験した者として>

この度の東日本大震災で亡くなれた方々のご冥福を祈りします。
そして、被災されて今も大変な状況で暮らしている皆様と
一緒に心から笑える日が一日でも早く実現するように強く願っています。
共に、元気を出して前向きに進んでいきましょう。

今、日本を自粛ムードが覆っている気がします。
そのことで思い出すのは阪神大震災の1ヶ月後に被災地に仕事で入り、
そこに暮らしている担当者と話したことです。

無事の再会に思わず堅く握手をして地震後のことをお聞きした後で、
私が「私達も呆然として何もする気が起こらないです」と言った時に
彼はこう言いました。
「自粛はせんといて欲しいんや」
「これから神戸を時間をかけて復興していかないといけない」
「その為にも無事やった大阪や京都は経済をしっかりまわして欲しいんや」
「それと自分が被災してこんなことになったのは、
運命かと受け入れるしかないけど自分達がこいう風なったことで、
被災してない人々の心まで暗くしてしまってることは受け入れ難いんや」
その言葉がすんなり心に染み入り納得出来たので、
「解りました。普通どおりにして、神戸のためにもしっかり経済まわします」
と答えました。
それでも約3ヶ月くらい撮影の仕事も止まり、
やっと独立後の軌道に乗りかけてた経営状態も悪化したのです。

あの時に生きてる間にこれ以上の大震災はないだろうと思っていたのに
それよりも被害がとてつもなく大きい東日本大震災。
ただでさえ日本経済が転けそうになっていたとこだったので、
被災地だけでなく日本全国が踏ん張って頑張らないと、
全員が転けて起き上がれなくなってしまいそう。
実際、イベントが2本中止になった九州の企画会社が倒産とニュースにありました。
まわりからも「このままでは倒産が多発するだろう」との声も多く聞きます。

私は2/24に東京に事務所移転して直ぐにこの大震災で大変ですが、
命があるのだから動きを止めずに頑張ります。
阪神大震災の時に自分自身から動けずに活動を止めてしまった反省もあるから。

生き残った我々が死んでしまった人のためにもすべきことは、
頑張って生きること。
そして、その生きることとは真面目な仏頂面で仕事するってことだけでない。
いっぱい笑い人生を楽しんで幸せになることが生きてるものの務めだと思います。

復興は神戸よりも時間がかかります。
その間にみんな倒れないように自粛しないで経済をまわすことが大事だし、
被災地に人々の願いもそうだと信じています。
だから自粛はやめましょう!!

写真は新しい名刺の裏にも印刷した作品。
険し谷が目前にはあるがその先には明るい世界があるのは
人生みたいだと気に入ってる一枚。