春の撮影を冬にする時に雪があったら終わりなので大変気をつかいます。昨年の1月20日過ぎには4月号の撮影で金沢を訪れていました。撮影時期を決めるのに金沢在住の広告写真家協会の同期に電話で雪の状況を確認して、数日前の雨で溶けているのを聞いて日程を決めました。その同期から「この時期の金沢で青空はなかなか出ないですよ」と聞き、現地に入ってからも金沢は「弁当忘れても傘忘れるな」という格言があるぐらい天気に不安定なことを知りました。そんななか、今年になって初めての青空にも当たりなんとか仕事を完遂することが出来ました。選ばれた写真はやっぱり兼六園になりましたが、一番寒々しい季節にそれをめだたないように背景に出来るだけ緑を入れたカットでした。金沢駅の鼓門も捨てがたいと思っていたら撮影したひと月後にアメリカの旅行雑誌「トラベル・レジャー」にて2011年に「世界で最も美しい駅14選」の一つに選ばれていました。
この鼓門の撮影では門の下にクリップオンストロボをホルダーに挿して地面に置いて、デジタル一眼に付けた赤外線センサーで発行させて若干暗部がおきるように工夫しています。もちろん画面に写っていたので現像時とその後の作業で消しています。